大王製紙は2019年3月期に紙おむつなど日用品の海外事業の営業損益が黒字化する見通しだ。海外展開を本格的に始めた11年以降では初めてで、黒字幅は数億円になりそう。中国で機能性の高いベビー向け紙おむつの販売が伸びている。赤字が続いていたタイでは設備を増強した効果で生理用ナプキンの販売も好調だ。
海外の日用品の売上高は370億円と、連結売上高の7%弱となる見通し。アジアを中心に約30カ国で販売しており、売上高は年々拡大している。21年3月期には1000億円の売上高を目指し、売上高比率を15%まで高める計画だ。
中国ではベビー用紙おむつ「グーン」の販売が好調だ。肌触りがよく通気性も高い高価格帯の商品を拡充し、採算が改善している。中国のベビー用紙おむつの需要は高まっており、市場は年5~10%程度のペースで拡大するとの見方もある。
タイを中心とする東南アジア地域でも紙おむつやウェットティッシュが好調だ。17年8月から現地生産を開始した生理用ナプキンなどの販売も伸びている。
大王製紙は19年3月期の連結売上高を前期比4%増の5500億円、営業利益を63%増の180億円と見込んでいる。海外事業の採算が改善するほか、国内では段ボール原紙の値上げが寄与する。
こちらは大王製紙の記事だが、海外でのおむつ市場は堅調なようだ。
https://www.euromonitor.com/nappies-diapers-pants-in-belgium/report
https://www.euromonitor.com/nappies-diapers-pants-in-indonesia/report
↑紙おむつのベルギー・インドネシアの消費見通し
・ベルギー 使い捨てパンツの消費は伸びているが、おむつは普及していない様子。ベルギー人にとっておむつは二の次のよう。
・インドネシア 近隣国に比べ、おむつ使用率が低い。乳児の41%しか使用していない。おむつ市場は激化しているとのこと。
ちなみに高吸水性樹脂のシェア
・日本触媒25%強、BASF20%、EVONIK20%、住友精化15%、三洋化成14%?
圧倒的なシェアを誇る。
この高吸水性樹脂はアクリル酸から作られる。
日本触媒ではこの原料からの一貫メーカーである一方、住友精化・三洋化成は外部から購入している。
アクリル酸は原油から作られており、原油価格が左右されると思われる。